映像技術賞及び映像技術奨励賞の受賞作品を見る会

日時:10月21日(金) 13時00分〜19時00分
会場:ビジュアルアーツ専門学校・大阪 アーツホール


大阪支部では毎年、大阪支部関係の受賞者を中心に大阪に招いてその受賞作品を見る「受賞作品を見る会」を開催しています。
今年の見る会は在阪の放送局、プロダクション、メーカー、専門学校などから約98名の参加となり、2010年度映像技術賞及び映像技術奨励賞の5作品を上映しました。尚、今年も学生の作品である第29回そつせい祭のファイナリスト作品の上映も併せて行いました。
 

 
タイトル
所属
パネラー
備考
映像技術奨励賞
(撮影)
【ドキュメンタリー】
「淀川2009-2010
~知られざる生命の営み」
関西テレビ放送(株) 樋口 耕平
松本 比呂史
 
映像技術賞
(VFX/CG)
【報道】
「選挙Station2010」
関西ローカル枠におけるバーチャルCG
朝日放送(株) 平間 淳司
長谷川 将宏
プレゼンテーション
経済産業大臣賞
映像技術賞
(VFX/CG)
【TVドラマ】
スペシャルドラマ
「坂の上の雲」
日本放送協会 松永 孝治 プレゼンテーション
第29回
そつせい祭
「どうにもとまらない」 大阪芸術大学 深谷 祐次(撮影)
堀江 祥子(監督)
16mmフィルム作品
映像技術賞
(照明)
映像技術奨励賞
(音声)
【TVドラマ】
土曜ワイド劇場
夏樹静子作家生活40周年記念作品
「天使が消えていく」
朝日放送(株) 兼岩 克(照明)
村越 順司(音声)
 
映像技術賞
(撮影)
【ドキュメンタリー】
「ふたり しのぎあい、果てなき絆
~日本料理人・山本征治×奥田透~
日本放送協会(株) 石原 徹也  

挨拶をする北浜義信大阪支部長(左)、進行のテレビ大阪松山尚路理事(右)

樋口耕平氏(左)、
松本比呂史氏
 

松山尚路理事の開会宣言、北浜義信支部長のご挨拶の後、松山理事の進行により、学生作品を含む6作品を上映しました。

都市河川・淀川の営みを「関西の人にとってあまりに見慣れた淀川の、見たことがない姿を映像で伝えたい」とカメラマン自身が企画したドキュメンタリー「淀川 2009−2010~知られざる生命の営み」。

左から、平間淳司氏、送長長谷川将宏氏、松永孝治氏

深谷祐次氏(左)、堀江祥子氏
 

出演者がタッチパネルを使って自らバーチャル素材を操作し、演出するという新しい試みを始めとして、オンエアグラフィックスが目指すべき方向性を示した「選挙Station2010」関西ローカル枠におけるバーチャルCG。

VFXチームが作品全体において主導的な立場を取り、CGプレビズを柱として撮影、照明、美術などの省力化、クォリティアップに貢献し、映像制作者が「ここまでやれたら理想的」と思うレベルを実現したスペシャルドラマ「坂の上の雲」のVFX。

年に一度だけ娘の誕生日に逢う父と娘。その日の感情の変化を素直に描いた16mmフィルム作品「どうにもとまらない」。

当日の会場風景

懇親会後、講師、参加者で記念スナップ

左から、兼岩克氏、村越順司氏、石原徹也氏
白熱灯、蛍光灯、外光など現場の明かりを巧みに利用し、カメラワークと連携した照明技術とドラマ収音の基本とも言えるブームマイクへの強いこだわりによって映像にあった奥行き感や臨場感を表現した音声技術、この二つの技術が臨場感溢れるサスペンスの仕上がりに貢献した土曜ワイド劇場 夏樹静子作家生活40周年記念作品「天使が消えていく」の照明・音声。

日本料理人のライバル同士を描いた異色のドキュメンタリー作品で、映像化し難いテーマを頑固なまでのアップサイズと的確な目線選択で二人の心のひだに触れる映像とした「ふたり しのぎあい、果てなき絆〜日本料理人・山本征治×奥田透〜」の撮影。

合計6時間に及ぶ上映会でしたが、各作品の上映後、進行の松山評議員や会場からの質疑で壇上の受賞者から映像を見るだけでは得られない興味深い裏話などを聞くことができ、映像好きにとっては時間を忘れて楽しむことのできる会となりました。特に今年は大賞である経済産業大臣賞受賞作品の上映を含め、撮影、照明、音声、VFX各部門の受賞作品をバランス良く見ることができました。

見る会の終了後、ビジュアルアーツ専門学校・図書室に場所を移し、懇親会を開催。こちらは38名が参加し、受賞者と出席者の間で活発な意見交換が行われました。

 

大阪支部 西田英昭(朝日放送)