MPTE第7回勉強会「永遠の0」メイキング&フィニッシングワークのご報告

日 時:2014年2月27日(木) 
会 場:専門学校東京ネットウエイブ 大教室  
参加者:79名


講 師
 VFXメイキング 高橋正紀氏  
 (株)白組 シニアCGアーティスト  
 フィニッシングワーク 齋藤精二氏  
 (株)ピクチャーエレメント  
 D.I.プロデューサー/カラーグレーダー

今回で開催が第7回となるMPTE勉強会が、開催日の 2月27日現在、絶賛上映中の映画「永遠のゼロ」を題材に、VFXメイキングとフィニッシングワークをテーマとし、専門学校東京ネットウエイブの大教室を会場として開催されました。
今回の勉強会の講演は、前半が高橋氏によるCG、VFX関連のメイキング、これを受けて後半は齋藤氏によるフィニッシングワークという形で進行しました。
「永遠のゼロ」については、現在までにVFX関連のメイキング講演はいくつか開催されていますが、今回のMPTE勉強会では、やはり協会会員の皆様へ向けた勉強会という事で、従来のメイキング講演から更に一歩踏み込んでデジタル上映マスター制作のためのフィニッシングワークも重要なテーマとして講演をして頂きました。
前半のVFXメイキング講演では、「永遠のゼロ」の様々なシーンで用いられたVFX技術を、撮影の段階から実際のVFX制作に至るまでの過程の映像もふんだんに用いて丁寧に解説して頂きました。
また、VFX制作において、仕上がりデータをフィニッシングワークにどのように渡していくか、データマネージメントの観点からも解説をして頂く事が出来ました。
後半のフィニッシングワーク講演では、前半の講演を受けて、映像と音響を最終的なデジタル上映マスター(Digital Source Master)に仕上げるため、撮影の段階からVFX、及びフィニッシングワークまでを見通した上での撮影カメラの特徴を踏まえたカメラセッティングや撮影データの管理、そして撮影からポストプロダクションまで含めたワークフロー、ファイナルコンポジット、カラーグレーディング、ルックアップテーブル管理(LUT管理)、タイムコード管理、データマネージメントや使用機材、ソフト等について、こちらも実際の制作過程の映像を用いて、音響制作も含めた重要なポイントを非常に丁寧に解説して頂きました。
VFXメイキングとフィニッシングワーク、どちらの講演も非常に興味深い内容となり、講演後の質疑応答では講師の方々と参加者の皆様との間で大変熱心な質疑応答が行われました。
講師の高橋様、齋藤様を始め、ご参加頂いた皆様には、この場をお借りして篤く御礼申し上げます。
また今回のMPTE勉強会開催に当たり、関係者の皆様方にはご多忙中にも関わらず開催に多大なるご協力を頂き、改めて篤く御礼申し上げます。
MPTE勉強会では今後も引き続き、協会会員の皆様が実際の制作現場において実践的に役立つテーマや最新技術情報等を中心として、様々な勉強会の企画が検討されています。
これらのMPTE勉強会は、開催委細が決定し次第、機関誌や協会ホームページ、協会会員様向けメール等でご案内申し上げますので、協会会員の皆様を始めとした業界関係者や学生の皆様には、今後とも是非積極的にご参加頂ければと思います。

(アニメーション部会長:馬渡貴志)